【2019年5月】中国不動産、価格上昇緩やかに

不動産

二級都市住宅価格は前年比下落、一級と三級は変化なし

国家統計局は6月18日に70の市の住宅価格データを公表し、5月の不動産市場は安定したままであることを示した。

新築住宅市場をみてみると、67都市の新築住宅価格指数が2ヶ月連続で上昇した。そのうち、西安、重慶、大理の3都市に関しては、前月比も上昇している。

中古住宅市場では、前月比成長率と前年比成長率がともに今年はじめて鈍化し、市場は明らかに「燃え尽き感」がある。

中古住宅価格指数については、フフホト、杭州が全国70都市をリードしているなか、青島は全国の前月比の足を引っ張っている。

業界では、4月・5月に一部の都市が規制政策を集中的におこなったため、先日の”小さな春”がまた来ることはなく、不動産市場は「燃え尽き」はじめていると認識されている。

今後の市場動向は、安定的な動きになると見込まれているが、

6月には企業の発展がより前進するため、不動産売買が活発になるのではないかと考える業界関係者もいるようだ。


【新築不動産】

西安が全国の不動産価格に大きく影響

国家統計局は当初、一級都市の新築商業住宅価格が前月比で0.3%上昇したが、成長率は前月比0.3ポイント下落したと見積もっていた。

(5月)
※三都市(北京:+0.6%、広州:+0.8%、深圳:+0.4%)で上昇する一方で、上海(-0.1%)のみ下落。人民網の記事をもとに作成。

二級都市31都市の新築商業住宅の販売は前月比0.8%増、35都市の新築商業住宅の販売価格は前月比0.8%上昇し、成長率は前月比0.3ポイント上昇。

前年比からみると、売上は弱まり続け、新築住宅価格もおよそ1年ぶりに鈍化している。主に二級都市の平均住宅価格は前年比で下落する一方、一級・三級都市は安定しており、成長率も前月から横ばいであった。

これに対し、易居(イージュ)研究所・シンクタンクセンターのリサーチディレクター、厳跌進(ヤン・ユエジン)氏は、5月の70都市の新築商業住宅の価格指数は前年比11.3%上昇し、前月比0.7%上昇したと述べた。

4月に比べて前月比の上昇が拡大しており、5月の住宅価格の上がり方は依然として比較的強い。

前年比の成長率は微妙な変化で、過去13ヶ月のあいだ前年比の伸びは拡大を続けていたが、現在は若干縮小しつつある。

これはまた、今後住宅価格を継続的にコントロールするにしたがって、一部都市の前年比成長率も変化する可能性があることを示している。

70都市の変動の様子を具体的にみてみると、上昇傾向にある都市数は2ヶ月連続で高水準を続けている。67都市で新築住宅価格指数が上昇し、上海、岳陽(ユエヤン)の新築住宅価格指数は前月比で0.1ポイント下落、ウルムチの新築住宅価格指数は横ばいとなった。

新京報によると、西安市の新築住宅は5月に2%上昇した。 主に人材教育の政策が影響していると考えられている。

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「以前、西安は住宅取引をコントロールするための方針を交付しているため、今のところ不動産市場で起こりうるいろいろな不安定要素は出尽くしている。注目に値するのは、西安の前年比成長率が、この半年で初めて全国トップにおどりでたことだ。」

厳跌進(ヤン・ユエジン)氏は、これら2つのデータから読み解くと、これから西安は住宅価格を積極的にコントロールする必要があると指摘する。

また、重慶、大理、洛陽、大連、金華、無錫、徐州、石家庄、武漢、海口、韶関(シャオグアン)、寧波(ニンポー)、済寧(ジーニン)、北海(ベイハイ)などでは、新築住宅価格指数は1%以上上昇している。


  【中古不動産市場】

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中古不動産市場は成長率が最近で初めて縮小

中古住宅市場の住宅価格指数から、前月比・前年比成長率は、今年初めて縮小した。

一級4都市における中古住宅販売価格は前月比で0.1%上昇し、成長率は前月にくらべて0.3ポイント低下した。

このうち北京と深圳は横ばいで、上海は0.1%、広州は0.3%下落した。

二級都市(31ヶ所)は、中古住宅販売価格は0.5%上昇し、成長率は前月から0.1ポイント低下した。

三級都市(35ヶ所)は、中古住宅販売価格は0.6%上昇し、成長率は前月と変わらなかった。

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人民網の記事をもとに作成

一級都市の中古住宅販売価格は、前月比0.5ポイント低下し、前年比0.3%上昇。

二級都市、三級都市の中古住宅販売価格は、前年比で大きく8.2%上昇していることがわかる。

価格が上下している都市の数をみてみると、5月には55都市で中古住宅価格指数が前月から上昇し、11都市が前月比で下落し、北京、深圳、錦州、牡丹江の4都市が横ばいとなった。

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出典:人民網の記事をもとに編集

新京報によると、フフホトと杭州が中古住宅の販売価格を牽引している(それぞれ1.8%、1.3%上昇)。

また、中古住宅が前月比で1%以上増加したのは10ヶ所あり、

南寧、蘭州中古住宅前月比1.2%増

無錫、大理、西寧の新中古住宅成長率1.1%増

大連、寧波、唐山、丹東、煙台の中古住宅は、前月比1%増


中古住宅市場が下落している都市をみてみると、青島中古住宅は前月比0.4ポイント低下し、武漢、広州、海口3都市の中古住宅成長率は0.3ポイント低下している。

済南、長沙、常徳、湛江、遵義、などの5都市の中古住宅成長率は前月比0.2ポイント低下、安慶(アンチン)、宜昌(イーチャン)は中古住宅の前月比が0.2ポイント低下した。

業界内では、新築住宅のデータは政策の影響をもろに受ける一方、中古住宅の方が、市場の実態をよりよく反映しているとされている。

「2018年10月から、すでに10都市以上の中古住宅価格が8ヶ月つづけて下落している。」

と中原不動産のチーフ・アナリスト、張大偉氏は指摘した。

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6月の契約件数・販売価格は穏やかに増加

国家統計局が公開したデータによると、70都市の住宅価格(4月度)は、一部の都市で中古住宅が活発になっていた。

しかし、5月になってからはその活気が失われ、契約件数の伸び率は鈍り始めた。

1月から5月にかけて、商業用住宅販売面積は5億5,518万㎡(前年同期比1.6%減)となり、前月比1.3ポイント低下した。 同時に、住宅価格は明らかに「下火」になってきているように見える。

「最近、不動産市場は変動している。市場では誇大な広告で盛り上げようとする雰囲気が再び起こっているため、一部の都市では改めて規制政策を交付している。4月中旬からあからさまな引き締め傾向が見えるようになり、政策も今までにないほどに行われている。」

張大偉氏が示した中原不動産のデータによると、不動産規制は4月に60回に達し、5月には不動産の管理措置が累計で41回に達した。

夏丹氏(シア・タン、交通銀行ファイナンシャルリサーチセンター、シニア・アナリスト)は、新京報のインタビューに対して同様の見解を示している。

「マクロな経済政策の観点からして、中央政府は『不動産価格の上昇を抑える』と繰り返し述べており、中央銀行、中国銀行保険規制委員会、住宅建設省も動きを見せた。それに追随するかのようにこの2ヶ月間、多くの都市が不動産の最適化措置を講じている」と述べた。

結論からいうと、3~4月の政策後に市場がみせた反応は、

「主に三級都市の成長が弱く、一級・二級都市は比較的安定している」というものだ。

張大偉(Zhang Dawei)氏は、

「中央政府が『住宅価格の上昇を抑える』こと重視することは変わらず、地方に対して引締め措置をとるという予感がぬぐい切れない。市場は『少しだけ活発になる』ことはできても、『焦げ付く』ことはできない。不動産市場はまだ安定している。」と指摘する。

夏丹(Xia Dan)氏は、「政治局会議が『住宅価格の上昇を抑える』と再び掲げると、地方の政策は住宅価格を安定させるために引締めと緩和をうまく交互に使い分けていくだろう」と考えている。

「6月の業績評価を予想するなら、不動産市場での取引は増加し、販売価格も穏やかに上昇することになるだろう」

出典:2019年6月19日、人民網の記事をもとに編集。

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